- 2001年6月29日「ショップ編」 - 花屋に訪れる人々 -
花屋さんで働き始めてもう一ヶ月。仕事にも少しずつ慣れてきた。最初に想像していた通りハードな仕事だけど好きな花に囲まれてお客様とお話するのは楽しい。
でも一つだけ想像がつかなかったことがある。それは道を聞いてくる人がめっちゃ多いことだった。ちょっと表で作業していると絶対に道を聞かれる。ちゃんと数えたことはないけど一日に20人は確実だ。
それも中学生からお年寄りまで様々。聞き方も人それぞれで、ちゃんとお礼を言う人もいれば無言で去って行く人もいる。たかが道を聞くというだけだが、それだけでその人の性格が想像ついたりするものだ。とくに印象に残っている人を挙げてみよう。
高校生くらいの男の子
「道頓堀の駐車場」と一言小さい声でボソッとつぶやく
「?(それがどうしたんやろ)」
最初は道を聞かれていることに気がつかなかったぞー。若者よ、主語と述語をちゃんと使わなあかんで。
20代の女の人
「あのぉ、ちょっとすみません。道を聞きたいんですけど・・・」
毛筆で札を書いている途中に話しかけんといて欲しかったなぁ。字が乱れた(泣)。もうちょっと気を使って欲しい。でもそれくらいで字が乱れる私も情けないかも。
30代の男の人
あの人キョロキョロしてるから道聞いてきそうやなー。やっぱり来た!
「Excuse me. I want to go here.」と言って地図を見せられた。「(きゃー)!」どうみても日本人なのに・・・。英語で簡単に説明できるところでよかった(ホッ)。
花屋さんに訪れる人々はお客様ばかりじゃないのだ。でも昨日は嬉しい人が来てくれた。通りがかりのおばちゃんが私に「お花ありがとうね」と言うのだ。
何のことかと思ったら、私がいない時に花束を買っていただいたそうで、その花束を会社を辞める人にあげたら涙を流して喜んでもらえたということだった。
お客様は何度も「ありがとう、ありがとう」と繰り返して去って行った。こちらこそ「お買い上げいただいてありがとうございます」という立場なのに、何度も「ありがとう」と言われたのはそれが花だからだと思う。こういう人が訪れてくれるのは大歓迎である。
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